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2009年11月 アーカイブ

2009年11月10日

渓流植物の生物学的意義

渓流環境は多くの植物にとって不利な環境であるが、他種との競争力が弱い種にとっては、渓流環境に適応することにより、他種との競争を回避することができる。このような種にとっては渓流環境は有利な環境と言える。また、渓流植物の多くは狭葉現象により、葉面積が狭くなる傾向にあるが、これは光合成を行う能力が劣っていることを示し、渓流環境への適応と光合成能はトレードオフの関係にある。このように特殊な環境に適応し競争を回避する例は、マングローブ植物や高山植物等が挙げられる。

渓流植物には、リュウキュウツワブキに対するツワブキ、ヤシャゼンマイに対するゼンマイのように渓流環境に適応していない近縁な植物が存在することが多い。これは、ある環境への適応が進み種分化が起こる例として紹介されている。また、渓流植物は個体変異が大きい事が知られており、洪水や増水の規模や頻度の大きい場所ほど、著しい狭葉現象が見られる傾向にある。

渓流植物の種類
渓流沿いという環境は降水量の多い地域に限るため、特に熱帯域や亜熱帯域で種類が多い。渓流植物は一説には世界で70科240属650種にのぼる。ただし、特に熱帯域で詳細な調査が行なわれていない部分があり、実際にはもっと多くて植物全体の0.5-1%に達するとの説もある。また、渓流植物の多くはその地域に限られた固有種である。これは祖先的な植物からその渓流環境に適応し、新たな種に分化した結果であると考えられている。

渓流とは、河川の上流域の流れが急な区域を指す。このような区域は、浸食作用が激しく、そのために瓦礫が多い上、雨量によって水位も変化するので、生物に乏しいこともある。しかし、周囲に森林があれば、水位も安定する上、瓦礫の崩落もさほど多くない。むしろ酸素の多い清冽な水環境は、多くの生物を養うものである。ただし、水位が安定するといっても若干は変動し、元来流れが急な場所であるため、水に浸った場合には激しい流れにさらされる。時には集中豪雨などによる急激な増水やより激しい流れにさらされることもある。あまりに水位の変動が大きく、その度に砂利などが流れる川では、その際に削り落とされるので、生育が難しい。このような渓流のごく周辺に生育する維管束植物を渓流植物と言う。特に暖かく降水量の多い地域でその数が多い。逆に言えば、渓流植物が岩の上に多くはえているのは、その川が安定していることの証明となろう。


『ウィキペディア(Wikipedia)』引用

ゼンマイ科のヤシャゼンマイなどが有名ですね。

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